文章技法

ヒトは、ものごとの原因を突き止めずにはいられない生き物です。「天文学」、「数学」、「物理学」などの自然科学、「哲学」、「経済学」、「言語学」などの社会科学は、ヒトの旺盛な探究心から生まれたものです。

これらの細分化された学問分野は、互いに影響し合いながら自らの世界を切り開いてきたわけですが、立論の方法として共通するのは、<命題>を立 て、さまざまの<推論>、<例証>や<反論・反証>を繰り返し、最終的に一定の<結論>を導き出すという論証するための道筋です。

欧米で開発されたパラグラフ・ライティングやクリティカル・シンキングは、まさにこの道筋に沿って議論し文章を展開することを目的としており、当 地では小学校の段階からカリキュラムに組み込まれているようです。しかし、残念ながらわが国では、一部の学校でしか接することができません。

「考える教室」では、クリティカル・シンキングの前段としてパラグラフ・ライティングを学習します。さらにクリティカル・シンキングにおいては、その記述方法を学ぶだけでなく、論理的に思考するための各種技法をマスターすることを目標とします。

パラグラフ・ライティング(Paragraph Writing)

パラグラフはいくつかの文(Sentence)で構成されます。

  1. 導入文(Introductory Sentence)
  2. 展開文(Discussion Sentences)
  3. 結語文(Concluding Sentence)

2の展開文がいちばん長く、複数の文が使われるのが普通ですから、1つのパラグラフは少なくとも4つ以上の文からなると言えます。

パラグラフを書く上で注意しなければならないのは、テクストとして<統一性>と<結束性>が保たれているかということです。

・統一性(Unity)
 終始一貫、一つの話題(Topic)について書かれているか
・結束性(Coherence)
 代名詞、接続詞、助詞などを利用することにより、文と文が巧みに結びついているか

考える教室ではクリティカル・シンキングに進む助走として、パラグラフ・ライティングの練習をしっかり行います。

クリティカル・シンキング(Critical Thinking)

Criticalを辞書で調べると、「批判的な」「難癖をつける」などの訳語が並んでいます。そのため、この言葉からは「人の主張のあら探しをする」といった否定的な印象を受けがちですが、その語源は「分ける」「決める」という意味のギリシャ語だそうです。

ですから、クリティカルな思考とは「適切な基準や根拠に基づく、論理的で偏りのない思考である」と理解するのが正しいようです。

クリティカルな思考には、次の3つの主要な要素が含まれるとされています。

  1. 問題を注意深く観察し、じっくり考えようとする態度
  2. 論理的な探求法や推論の方法に関する知識
  3. それらの方法を適用する技術

考える教室では、テーマごとに論文を書き上げるという実践を通して、系統立った訓練により、これら3つの要素を獲得し伸ばして行くことを目標にしています。



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