早期英語教育への疑問と反対意見

国語専科教室 工藤順一

文科省の新方針*もあり、英語を低学年から習う生徒さんがこの教室にも大変目立つようになっています。しかも、その内容は「英会話」です。

将来的にアメリカで生活することでも想定していない限り、これは大きな誤りであり、時間とお金と子どもの能力の大変な無駄遣いです。しかも、二重の意味でそうです。

*(2011年5.6年生での英語の必修化。2020年英語の開始学年を3年生にする方針を文科省は決めている)

その主な理由は、小学校低学年という時期にあります。

この時期には、だれもが語学の天才で、二三ヶ月でもそのような環境下に置くとすぐにそれになじんでしまい、会話のレベルならば、親よりも英語が得意になってしまいます。しかし、それは、6年生にもなって日本語中心の学習になってしまうと、不思議なことに、すぐに忘れられてしまうものです。これには、既に帰国子女たちのたくさんの証言があります。

母国語を形成するのは4.5.6年生のときに使用している言語であると一般的には言われています。

もう一つの理由は、「英会話」程度の英語は、中学からきちんと公立の学校で習うし、内容も中3程度までで十分だからです。
これだと、正確な発音は確かに覚えられないでしょう。しかし、たとえどんなに正確な発音を身につけたとしても、薄っぺらい内容で英語を語る日本人は、むしろ日本人からも外国人からも軽蔑の対象になるでしょう。あるいは、「会話能力」だけのある日本人は、外国人のていのいい使用人として重宝されるだけでしょう。

小学校の英語教育はむしろ禁止されるべきです。母国語がまだしっかりと確定されていないからです。

きちんとした母国語とそれで考える力を養成し、英語を学ぶとしても、英会話ではなく、かつてそうであったように、文法中心の書き言葉としての英語を学び、論文などが書け、きちんと自分の意見を妥協なく言えるようになるべきです。
母国語で考えられる以上のことを外国語で言うことも語ることもできるものではないからです。



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第2回歴史講座を終えて
12月1日(日)、恵比寿教室にて第2回歴史講座が行われました。生徒7名、保護者の方4名に講師も加えて、合計19名の参加を得ることができました。ご参集いただき、ありがとうございました。  今回の歴史講座の主役は“戦中の少女 ...続きを読む »
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第2回 12月1日の歴史講座へのご招待状
第2回 12月1日の歴史講座へのご招待状 いまは西暦2013年ですが、あなたは、どんな「物語」を生きていますか。 いまから70年ほど前、多くの日本人は、この日記に書かれているような「物語」を生きていました。それは、時を隔 ...続きを読む »
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