高原学校の思い出(小6・Mくん)

本文

『高原学校の思い出』
小6・Mくん

今回の高原学校で、僕はいろいろな思い出をつくることができた。その中でもかなり心に残っている登山をしたことについて書く。

合宿3日目、僕達は標高2530メートルの蓼科山に登ることになっていた。山頂に到達するには、蓼科牧場、御泉水、七合目、天狗の露地、将軍平の五つのポイントを通らなければならない。そして、将軍平と山頂の間には雪が一部積もっていてアイスバーンもできている。

僕達は最初のポイント、蓼科牧場を登っていた。冬にはスキー場になるこの牧場は登り坂だけなので、ここを乗り越えただけで体力的にも精神的にもかなり参ってしまっていた。だが、止まるわけにはいかない。こまめに水分補給をし、御泉水を通過して七合目に向かった。頼れるものは自分の足のみ、平常心を保ち、一歩一歩踏みしめて歩いて行った。

七合目に着くと鳥居があり、僕は記念に鳥居と一緒に写真に写った。だが、険しいのはここからだ。手足を使って登って行った。天狗の露地は休憩ポイントになったのだが、そこは岩場であり、なかなか休むことができなかった。天狗の露地を出発すると、森林限界に近づいてきたためか、高い木があまり生えていなかった。山頂が近いことを実感した。

将軍平に着くと、そこにはジュースが売られていた。ほしいわけではないのだが僕はジュースに目をとめた。なぜなら、都会では120円で売られているものがここでは150円で売られていたからだ。山のふもとからジュースを持ってくるのに、相当な手間がかかっているのだと思った。

将軍平を出発すると、ところどころに雪が積もっていてアイスバーンができていた。滑らないように足に力を入れて四つんばいで登って行った。「山頂までもう少し」ということばを思い浮かべる。

そして、やっとの思いで山頂に着いた。二千五百三十二米と記された棒を見て、達成感と疲労感を覚えた。手にはめた軍手は雪と土で茶色くなり、ぬれていた。その軍手を見ると、登った時の思い出がよみがえってきた。下山の前には、クラスメイトで記念写真を撮った。

この写真、この思い出は一生のものになるだろう。

※作品のコピー・無断転載を禁止します

講評 木谷紗知子

Mくんの作文は、シンプルに気持ちよく書かれている。
「高原学校に行ったことについて書く?」とたずねたら、うん、そうすると答えてさらさらとこの作文を書いた。どういう道筋をたどったか、どういうふうにがんばったか、はっきりとわかる。

Mくんはいつだって気持ちよく、ぐんぐん書く。「緑のゆび」の感想文も、「三銃士」の映画についても、野球観戦も、フラッグフットボールについても。わたしは彼の作文を通して、フラッグフットボールがどのようなものなのかを知ったのだ。最新作は「人生初」。初めてお父様にテニスの試合で勝ったことを綴った。

Mくんにとって書くことはたいへんなことでも、特別なことでも、めんどうなことでもない。話すことと同じように、人に何かを伝える一つの道具である。

今、Mくんは『作文王・トップレベル』を使って、やがては論文という形をとる意見文を書く練習を始めている。今までに獲得した読書の力や、作文を書くことのように、ごく自然に、意見文・論文を書く力を身につけていくだろう。



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