中央ろう学校出張授業

2012年8月21日、22日に等教室主宰の工藤順一が都立中央ろう学校で出張授業を行いました。その様子を報告致します。

都立中央ろう学校での出張授業の報告

21・22日と二日間、朝9時から昼12時までの三時間、当教室のスタッフ二名を伴い、杉並にある校舎で、中1・中2・中3の各50分の作文授業をしてきました。

ろう者の教育では、作文を書く授業がとりわけ大切にされている。校長先生は、「書き言葉」ということをしきりにおっしゃっていた。それを聞いて、私なり考えたのは、音楽における楽譜の意味です。楽譜さえ読めれば、音がなくても、多くの音楽家たちがしているように、頭の中で、音楽を演奏できるはずです。ですから、音がなくても、楽譜である「書き言葉」さえマスターできれば、本が読めるのと同じように、文章も書けるはずです。そのためには、読書が一番大切であると、そして、このことは、健常者についても全く同じであることが言えるはずです。

当教室の教材は、視覚的な要素の多いマンガ・作文シートを使うため、込み入った説明をあまり必要としない。生徒たちも、興味津々で取りかかってくれた。一日目は、コボちゃん・ロダン作文、二日目は、論理的な文章を書くため、三角ロジックを使った「作文王・トップレベル」の数ページを使用した。論理的に要約して、反論を書くところまで、何とか中2・中3は50分で終了できた。

個別に見ていくと、健常者と同じレベルかそれ以上に書ける生徒がいる。優秀な生徒が多い。書いたから見てくれとどんどん積極的に手が上がっていく。すぐに飛んでいき三人がかりで添削をする。だが、どうしても、筆談のみでは、コミュニケーションがスムースにいかないため、もどかしい思いをしたのは事実である。

たとえば、彼らは、私たちを全く無視しておしゃべりができるのである。しかも、遠くにいる生徒どうしで音を立てずに手話の会話をしている。はじめは何か必要でやっているのかと思ったが、そうではなく単なるおしゃべりをしているのだということも分かった。

20名〜30名の集団授業のために、添削は時間内では終わることができずに、何枚かは、持ち帰って添削せざるをえなかった。

先生たちも教材に積極的に関心を示してくださった。そして、訓練のためには、継続が必要なことから、置いてきたいくつかの教材を毎日、何かの時間でやってくださるそうである。

思わぬところで、当教室の教材が役にたち、嬉しい。来年もまたとお約束して帰ってきた。疲れはしたが、何人かの生徒の顔は、確実に心に刻まれた。どうか、みなさん、がんばってください。来年またお会いしましょう。
(国語専科教室主宰 工藤順一)



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