工藤順一より:古典文学講座聴講記

工藤順一

4月5日、新学期とともに、木曜日三コマ目に「古典文学講座」がはじまり、私も聴講しました。

だれもが知っている「桃太郎」と「一寸法師」の原典にあたるような短い古文を全文通して、みなで読みました。桃太郎に関しては、滝沢馬琴の書いた『燕石雑志』巻一。一寸法師に関しては、『おとぎ草子』の中のものです。

堅苦しい文法とか解説は一切無しです。これらのお話はストーリーをよく知っているので古文で書かれてあっても推測しながら8~9割がたで理解できます。そして、みなが知っている現在のお話とは少し違うところがあります。そこから、解説のようなものが始まりました。

たとえば、なぜ、「桃」なのかということ。桃源郷とか、桃による鬼退治の話など。また、桃の大きさの話などがでてきました。原文には決して大きな桃がどんぶらことは書いていません。「桃の実一つ流れて来つ」とあり、これは原寸大の普通の桃なのです。ということは、そこから生まれた子どもは一寸法師と同じように小さいはずです。

その小さな姿で出生した主人公はなぜ異常な力を発揮するのでしょう。「小さ子譚」の話となっていきます。『竹取物語』もまたそうです。

物語にはさまざまなパターン「類型」があり、世界に共通しています。それは、私たちが世界を理解しようとするときに使う道具のひとつです(スキーマといいます)。そして、現在もなおあくことなく物語は生産されつづけています。たとえば、村上春樹の小説にもでてくる「リトル・ピープル」も小さ子ですね。

まだ、古文を本格的にならっていな中学生でも十分に受けることができる内容でした。今後の展開を期待するばかりです。無料受講できるので、ぜひ、中高生の参加を募ります。私も毎回受講するつもりです。



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古典文学講座:”物語”について
曹昇鉉 4月もなかばを過ぎ、古典文学講座が始まって、ひと月が経とうとしています。今後教室ホームページでは、随時講座の内容についてアナウンスをしてゆきます。今回は、4月から6月までの講義を通底するテーマである” ...続きを読む »
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〈世界は不思議なことだらけだ。そして、私たちは私たちのことをよく知らない〉 と言うと、みなさんは「その通りだ」と思うかもしれませんし、「そんなことはない」と思うかもしれません。 あるいは、「世の中には不思議なことなど一つ ...続きを読む »
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