大森貝塚に行きました ほか(小2・K君)

講評 中島ゆかり

K君(小2)は、とても本好きです。教室の絵本はもうほとんど読んでいます。

K君の特徴は、集中力があることです。本はシリーズで読破していきます。数か月前はムーミン・シリーズを次から次に読みすすみ、ムーミン・ファミリーの登場人物やムーミン谷周辺ことは、もう何でも知っています。お正月には、自分で「ムーミンすごろく」をつくってきてくれました。そのすごろくには、ムーミンの物語に出て来るさまざまな場所が描きこまれていて、クラスのみんながムーミンの世界で遊びました。そしてそれを作文にしました。最近は海賊冒険絵本のチムの絵本にはまり、毎週チム・シリーズを借りていきました。

K君の集中力の高さは、読み聞かせのときにも現われます。読み聞かせの最中はことばを発しませんが、終わるとすぐに、「イースターってなに?」など、自分がわからなかったことを、きちんと質問します。「それはなに?」「なぜ?」と、自分の疑問をストレートに聞いてくる生徒さんです。

K君の作文は、まず、彼の伝えたいことが絵や図をまじえてメモされます。それをおしゃべりにしてしまわず、黙ってことばにしていくとき、とても真剣な表情を見せます。彼には書きたいことがはっきりとあり、それを自分のことばで伝えようと全力を傾けるのです。講師が語彙を助けようとしても、安易にそれにのってはきません。

そんなK君が、お父さんと過ごした時間について、ふたつの作文を書きました。ひとつめの大森貝塚の作文に「タイムボール」という言葉が出てきたとき、講師には何のことかわかりませんでした。しかし、ふたつめの作文で、それはドラえもんの映画に出てきたタイムホールのことだったようだとわかりました。彼の中で、お父さんと過ごしたふたつの出来事は、つながっていたのですね。また、タイムホールやタイムトリモチなどの道具について、ことばでよく説明できています。

自分の書きたいことを、自分の中に生まれることばをしっかりとつかまえて書く。それがどれほどすばらしい、一生の宝物であるか。K君には、大人になるまでこの宝物を大切にしていってほしいと願っています。

本文

『大森貝塚に行きました』
小2・K君

ぼくは、三月四日にお父さんと大森貝塚に行きました。そとがわから見たら山の中に貝が入っているようだけど中から見たら貝が光っていました。貝はしじみ、はまぐり、あさり、サザエがあり、大きいのはたわしぐらい、小さいのはビー玉くらいの大きさです。貝塚は昔の人が食べた貝が残っているいせきでタイムボールだと思います。むかしからなくならなくてすごいと思いました。

『ドラえもんの新しい映画』

ぼくはお父さんと二人でドラえもんの映画を見に行きました。今まで、映画館でドラえもんの映画を見るのは、五回目です。

今回は、いつもとちがうはじまりかたでした。いつもは、家の中からお話が始まるけれど、今回は、外からお話が始まったからです。

いつもとちがう道具が出て来ました。タケコプター、どこでもドア、タイムマシンなどふつうの道具とちがい、一つ目は、タイムホールとタイムトリモチです。タイムホールのボタンで時こくをあわせてその穴とその時こくがつながり、タイムトリモチでその時こくのとりたい物をこっそりとります。二つ目は、こいこいマークと言うただの矢じるしです。あい手の近くに矢じるしをさして、その矢じるしどおりうごくようになります。

映画を見る時、一番前のせきにすわっていたので、すごくはく力がありおもしろかったです。

『日光東照宮でいんしょうにのこったこと』

家ぞくみんなで車にのって日光へ行きました。一日目は、いろは坂を通ってホテルにとまりました。二日目は、華厳の滝を通って、日光東照宮へ行きました。ぼくが、いんしょうにのこったことは、三つあります。一つ目は、三猿です。三猿の目が少しとび出ていたので不思議でした。ことわざの「見ざる、聞かざる、言わざる」を彫刻にあらわしたものです。猿が目と耳と口をかくしています。二つ目は、眠り猫です。国宝だけれど、思ったよりミニサイズなので、眠り猫が重要文化財で、三猿が国宝の方がいいと思います。三つ目は、鳴龍です。龍の絵が天井にあり、龍の体の下でひょうしぎをたたくと小さくひびき、顔の下でひょうしぎをたたくと大きくひびきます。地下道のトンネルでやっても同じようになるそうです。ひょうしぎをたたくとすずのようにひびくのは、どうしてかと東照宮の人に聞いたら、教えてくれませんでした。日光東照宮は世界遺産です。京都と白川郷と日光の世界遺産い外の日本の世界遺産に全部行ってみたいです。

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