算数応用講座の紹介(昨年度参加された方向け)
算数応用講座とは?
今年度から新しく開講する「算数応用講座」では、分野の基礎から発想の基礎へと移ります。考えが行き詰まったときに、どのように発想を転換するの かということは、算数を学習する醍醐味でもあり、また当講座が目指す重要な力でもあります。ここでは、算数で頻出する次の7つの手法から毎回2,3項目を テーマにして学習します。
- 定義・・・対象とルールの明確化、再定義
- 仮定・・・仮定による単純化、探索、比較
- 変形・・・目的に沿う変形
- 再現・・・全体像の把握、シミュレーション
- 規則・・・規則性の発見、構築
- 視点・・・視点の変更、方針の切り替え
- 同型・・・同型の検索、構築
このように列挙すると、小学生には難しいのではないか? という印象をもたれるかもしれません。しかし、これらは子どもたちが無意識に日々の生活の中で実践していることです。この講座ではそれを意識化して使えるようにすることを目標にします。
1.はルールの理解力、2.3.は論理能力、4.5.は構成能力、6.7.は客観能力、という4つのくくりでイメージしてもよいでしょう。
算数応用講座の例題
【問題】
つぎの図の周りの長さを求めなさい。ただし、角度はすべて直角です。(筑波大駒場)
【仮定】問題をわかりにくくしている5cmの部分を0cmと仮定した図を考え、もとの図と比較しましょう。
【再現】この図を長方形から順に再現して、長さの変化を読み取りましょう。
【視点】左下から時計周りにアリを歩かせ、一周させましょう。上下に歩いた距離は同じです。左右に歩いた距離も同じです。9×2+(5+16)×2=60(cm)