工藤順一 さいたま市講演会

1月22日(土)に、さいたま市立生涯学習総合センターのシリーズ講座「コミュニケーション力UP 会話が弾む元気で楽しい幸せな家族」(主催  さいたま市教育委員会)にて、工藤順一の講演がありました。「すべてにつながる国語の力」と題し、教室で取り組んでいる漫画を使った作文ワークショップを 織り交ぜながら、「普段の生活を言葉を使って丁寧に過ごすことの大切さ」、「内発的動機づけの大切さ」、「現代の日本社会に希求されている発信型の国語教 育の必要性」について紹介しました。

講演に寄せて 工藤順一

「すべてにつながる国語の力」というタイトルで講演。100名ほどの聴衆が集まった。はじめの20分で、大人も子どももコボちゃん作文とロダン作文を実際にやってもらった。その後に、

  1. きちんと生活することが一番大事
  2. 内発的動機付け
  3. 発信型の言語教育へ

以上の三つを語ろうと思っていたが、下の二つについては、時間がなく、詳しく語ることはできなかった。だが、1、のみでも内容は十分である。

私の考える「国語」は、学校の受け身的な文学読解でもないし、学習塾のテストを解くための国語でもない。タイトルにあるように、言語は「すべてに つながっている」のである。私たちの生きることのすべて=生活も仕事も、言語活動なしにはありえない。算数を理解するとき、絵画を見るときすらその本質に は言語が介入するのである。

たとえば、健康になるには、健康な生活をすればよい。同じように国語=言語ができるようになるには、言語活動を伴ったきめ細かな手触りのある日常生活をきちんと送ればよい。

いまの子どもたちは、日記が書けないという。当然すぎることではないか。なぜなら、あまりにも便利で、しかも、まるでテレビや写真の映像のように つるりと手触りのなさすぎる生活をしているからである。そこでは、紋切り型のヒーローや貧困な象徴たちが登場して活躍する。それに目を奪われてしまうと、 自分なんてつまらないものとしか思えないだろう。

テレビに子育てをさせてはいけない。書き言葉に向かい合うこと、それは、自分という内面を掘ることでもあり、それが自分をこの世界の主人公にさせてくれる働きをするのである。言葉を介しての世界との対話が始まっていく。成長とはそのときに起ることだ。



アンケートのまとめ

  • 「言葉・日本語の大切さを実感した」
    • 言葉を使った生活に重みを改めて実感しました。日本の教育が日本人の性格の基礎になるのかなと思いました。もっと自分から発信できる子どもになるように、よく書かせ、よくしゃべり自分で考えて行動できるように心がけたいと思う。(小4の親)
    • メールばっかりの世の中なので、書くことの重要さ、コミュニケーションの重要さを改めて考えさせられました。私の子供はまだ小さいですが、今後役にたてばいいなと思いました。(1・3歳児の親)
    • 丁寧な言葉を伴うきちんとした生活をおくることを心がけてみようと思いました。(小1・中3・高1の親)
  • 「コボちゃん作文を実践したい」
    • 漫画の並べ替えや説明をするのは初めてでとても新鮮でした。限られた字数の中で簡潔に分かりやすく書く練習を我が子にも体験させたい。(幼年長の親)
    • 子どもに楽しく文章を書かせるためのコツの参考になりました。子育ての中に取り入れていきたいようなお話が聞けました。(未就学児の親)
  • 発信型の教育について
    • 言葉や文章でどう発信するか、国語力の強化法、学校の勉強とは違った視点、ならうよりなれろ、心に残る内容でした。(小3・中1の親)
    • 読解力を鍛えるのではなく、自分の言葉で表現していける力、プレゼンテーションできる子どもになってくれるよう、親子で、言葉のコミュニケーションをたくさんしていこうと思いました。(小1・4の親)
  • 「親も反省した」
    • 自分が正しい模範になっているのか振り返るいい機会になりました。(小3の親)
    • テレビを見せている時間だけが、動ける時間(家事労働)でよく見せていますが、反省です。親の方がきれいな言葉が使えない、コミュニケーションが できない、会話不足なのではと感じています。生活の中で改善していきたいと思いました。マンガで作文を書くのは、文で伝える練習になるのでぜひやらせたい です。(4カ月・1歳・幼年少の親)

この他、多くのご意見・ご感想を賜りました。ご協力ありがとうございました。



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