ホームステイで感じたこと (中3・T君)

講評(講師:吉田真澄)

今年の七月、シアトルへ旅立ったTくん。

食べ物と言葉には大いに不安を感じていたようでしたが、かえってそのことが、二つの国を比較するきっかけともなってくれたようでした。

別シートに相違点を書き出し始めると、みるみるうちにシートは細かい文字で埋められていきます。その中から、彼自身が、書くべき事柄を選んで順番を決め、仕上げたものです。

「案ずるより産むが易い」――今回の旅でこのことを実感できた彼は、きっと勇敢に次のチャレンジへと向かうでしょう。その足跡を残したいという思いから、この作文に取組んでもらったのですが、当初の目的以上の成果を嬉しく思っています。

本文

『ホームステイで感じたこと』
中3・T君

ぼくは三週間ワシントン州のシアトルでホームステイをした。そこで感じた日本との違いを書いてみようと思う。

アメリカ人があまりふろにはいらないことにまずおどろいた。日本人はいつもふろに入っているがアメリカ人は三日に一度くらい――しかもシャワーで ある――しか入っていなかった。ふろの時間も日本人のように長くなく五分くらいしか入っていない。また、他の部屋のカーテンはブラインドで、家族はみなく つをぬいでいた。

食については特におどろく点がたくさんあった。まず、朝食がスクランブルエッグだけだったことに衝撃をうけた。しかも当然あるだろうと考えていた パンさえなかったのだ。さらに、料理をするのはつねにホストファザー(父親)だったことにおどろいた。料理をしないホストマザー(母親)はその時間何をし ていたのかは定かではない。朝食がおもいっきり簡素だったため、昼食に期待したが、その期待はあっさり裏切られた。サンドウィッチとクラッカー、きわめつ けはかき氷のいちごのシロップのようなジュースだった。そして夕食はやはりパンなどの主食がなく、肉とわずかな野菜のおかずだった。せめてパンだけでもほ しかったというのが僕の切実なる感想である。

ホストファザーは料理や洗濯や庭の手入れなどの家の中のいろいろなことをしていた。日本人は家事を女性がするものだと思っている人が多いのでこれは意外だった。

不安だった言葉は、こちらが伝えようと懸命になれば相手も聞こうとしてくれたので、単語だけでも伝わるものなのだとわかり、自信にもなった。

アメリカについて、国土の広さは地図を見て十分わかっていたが、その国の広さと同じように家も車も人間の体も全てが大きいと感じた。人の心も大きいのだろうか。この三週間ではそこまで知ることはできなかったが、次はもっと語学をみがいてそれについても調べてみたい。

※作品のコピー・無断転載を禁止します



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